シラバス参照

講義コード 2010180 
開設科目名 歴史地理学概論 
担当教員

出田 和久

教員所属 非常勤講師 
開講期・曜日・時限・教室 前期 火曜日 3・4時限 S228
授業方法 講義 
対象学生 1回生以上 
単位数
週時間



授業概要
地理的事象を主たる研究対象とする地理学にあって、歴史地理学は空間軸に時間軸を付加して地域や景観にアプローチする。まず、歴史地理学の本質と方法について概説し、ついで、奈良盆地を主たるフィールドとして地割と村落景観および古代都市、特に都城の形態に関して、具体的な事例を通して解説を加える。これらを通じて古代を中心として地表空間の組織化およびその景観的表象の歴史的変遷を明らかにするとともに歴史地理学についての理解を深める。 
学習・教育目標
歴史地理学の研究方法と成果や関心の所在についての基本的理解を深める(知識・理解)。また、奈良盆地を主たるフィールドとして学ぶことにより、奈良の歴史的文化遺産や歴史地理学に関する理解も深める(知識・理解および汎用的技能)。 
キーワード
歴史地理学・景観・地割・村落・古代都市・条里・条坊 
授業計画
講義は概ね以下の予定で進める。基礎的な知識の不足を感じた場合は、自主的・主体的に補うように心がけて下さい。

1.歴史地理学とは
 1-1 歴史地理学における景観(事前学習課題:景観とは何かについて参考書などを手掛りにして考える、事後学習課題:参考書等により本日のテーマについて理解を深める。)
 1-2 歴史地理学略史(事前:明治期以降の日本の歴史地理学について調べる。事後:日本の近代以降の歴史地理学についてまとめる。)
2.歴史地理学の資料と方法論
 2-1 歴史地理学の資料(事前:地理研究の資料にはどのようなものがあるか考える。事後:地理資料の利用についてまとめる。)
 2-2 歴史地理学の研究方法(事前:地理的研究方法について調べる。事後:歴史研究と比較し、歴史地理学の研究法についてまとめる。)
3.古代の地域と地割-歴史地理学研究における地割-
 3-1 条里地割(事前:条里とは何か調べる。事後:条里地割の実態についてまとめる。)
 3-2 条坊地割-平城京を中心に-(事前:条坊地割とは何か調べる、事後:地割の遺存についてまとめる。)
 3-3 地割と古代道路①-奈良盆地の古代道路-(事前:奈良盆地の直線古道について調べる。事後:奈良盆地の計画古道についてまとめる。)
 3-4 地割と古代道路②-他地域の事例-(事前:古代道路の検出の仕方について調べる。事後:発掘事例による実態をまとめる。)
 3-5 古代官道(事前:駅路とは何か調べる。事後:駅路の変遷を調べる。)
4.村落景観の変遷―村落景観の歴史地理―
 4-1 先史時代の村落-(事前:先史時代の集落について調べる。事後:弥生時代の集落の特徴についてまとめる。)
 4-2 古代における村落形態(事前:奈良盆地の古代村落について調べる。事後:復習して授業内容について理解を深める。)
 4-3 古代~中世における村落形態の変化(事前:集村と散村について調べる。事後:集村化の時期についてまとめる。)
5.都市の歴史地理―古代都市の成立と展開―
 5-1 先史時代の都市(事前:4大文明について復習をする。事後:先史時代の都市とその形態について理解を深める。)
 5-2 ギリシアの古代都市(事前:古代アテネの都市形態について調べる。事後:植民都市の形態をまとめる。)
 5-3 東アジアの古代都市(事前:中国の古代都市について調べる。事後:東アジアの古代都市の特徴についてまとめる。)
(巡検を一度実施する予定。時期は受講生と相談して決めます。:事前準備等の指示は授業中に行ないます)

なお、専門用語等については適宜解説を行なうが、指示がなくても各自十分に理解できるように復習をしっかり行なうこと。 
教科書
No 書籍名 著者 出版社 出版年 ISBN
1. 『テキストは使用しない。適宜資料を配布する。必要な文献については授業中に紹介する。』         
参考書
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN
1. 『人文地理ゼミナール 新訂歴史地理』  藤岡謙二郎・出田和久ほか著  大明堂     
2. 『講座 考古地理学 1~5』  藤岡謙二郎 編集代表  学生社     
成績評価
の方法
試験(歴史地理学的基礎知識及び授業内容の理解と歴史地理的思考を問う)の成績に平常点(授業への参加態度や提出物等)を加味する。 
成績評価割合
(%)
定期試験(期末試験) 授業内試験等 宿題・授業外レポート 授業態度・授業への参加度 受講者の発表(プレゼン)
出席
教員独自項目※
60    20  10    10   
※成績評価
割合の教員独自項目
備考
相談等はメールを活用して下さい。 


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